半沢直樹 最新話

半沢直樹 最新話

俺は半沢直樹。
メガバンクに勤める銀行員だ。
社内はライバルを蹴落とすために策略や自分のためにしか仕事をしない輩が多くて憤りを覚えることが多い。

俺の仕事の信念は,仕事は自分のためにするものではない。仕事は本来お客様のためにするものだということだ。

モットーは「やられたらやり返す,倍返し」であったため,社内の人間であっても容赦しないのが半沢直樹である。

半沢の敵からこのようなことを言われる。
「半沢・・・お前,わかってるよな。お前には地方に出向してもらう。地方だぞ,地方!わかってるよな!」

「半沢く〜ん,組織に楯突くからこうなるんだよ〜あっはっは」

「半沢!お前から受けた仕打ちを忘れない!お前をどこまでも追い詰めてやる!」

役員会議

ある日,半沢直樹は本社の役員会議に呼び出されるのだった。

半沢の書類を見て役員は指摘する。
「タイトルにもある半沢直樹に関する文章を確認しました。これって盗用ですよね。ドラマの半沢直樹と関係がありますよね?それは問題ですよ,原作に見せかけた詐欺行為はいけませんねぇ」

半沢は堂々と返答する。
「えー先程の文章,原作とは関係ないと宣言させていただきます。その根拠となるプランを皆様にご案内します」

「半沢直樹というテーマ,これは偶然閃いただけなんです。こうも考えられませんか?ドラマを観た人々が抱いた共通認識,それが半沢直樹なのだと,共通認識であるならばそれは事実の記述に過ぎない。つまり私もオリジナルの半沢直樹なのです」

役員たちから「屁理屈だ」というヤジが飛ぶと,半沢も否を認めたかのようになり、吐き捨てるように叫ぶ。
「端的に申します。ドラマを観たら,己の文章として私物化する。盗用だ!これが半沢マジックであります」

それを聞いた役員は真顔で尋ねる。
「あっそう,半沢さ,つまり,この文章もネタも,ドラマを観て書いただけなんだろ?」

半沢は顔を歪めてただ黙っている。

すると役員の顔は邪悪な笑みを浮かべて告げる。
「盗用確定」
「お前は盗用でみんなを騙したんだ,謝れ!」
「人事権はうちにある,わかってるよな」
「出向しろ半沢!お前は地方だ!地方」
「みんなに謝れ!半沢!」

叱責を受けた半沢のふらふらとした状態なりつつ頭を下げた。
「申し訳ございませんでした・・・」

役員たちはさらに盛り上がり,
「詫びろ」
「詫びが足りねぇんだよ半沢!」
「半沢直樹の偽物!」
「原作に失礼だと思わないのか!」
「半沢!土下座しろ!」

ヤジで会議室全体が熱狂しているかのような状態になっており役員の罵声が止むことはなかった。

とうとう半沢は泣き崩れて膝が地に着いてしまい,号泣しながら土下座する。
「まことに ずいまぜんでしだ」

半沢の土下座によって役員会議は締めくくられた。

半沢直樹の地方銀行への出向も決まり出世の道が絶たれるというピンチに直面するのだった。

そんな窮地に至った半沢直樹だが,これからメガバンクの頭取まで出世することになることはまだ誰も知らない。

半沢直樹とはそんな物語なのだ。