はてなブログを始めてニ年経ちました 小説「代官山サバイブ」

日頃ブログを見てくださる皆様へ

ブログを二年続けることができました。
おかげさまです。
有難うございます。
どうか今後とも、

ブログログ

2019-09-14 はてなブログ「無気力なヒト」開設
2021-07-25 ブログ名変更
2021-09-14現在 はてなブログ「無気力電子帳」運営中

以下、「ブログ2周年」がテーマの小説。

代官山サバイブ


生きよう

秋の候、つれつら綴った僕は、
生き残りたいのは自分自身だ。

2年経ってディスプレイは2021年9月14日を表示した。

その時を待っていた。コミュニティーチャットアプリで<教頭>という人物にメッセージを送る。

「おかげさまで僕と僕のブログは2年生き残ることができました」

僕はその人物に日頃から人生相談をしていた。報告するとすぐに返信が届く。

「ブログ2周年記念にナイフを授与します」

後日、アマゾンからダンボールが届く。箱の中身は木材と肉厚な刃のモーラナイフ。教頭は代官山のサバイバルインストラクターとして僕の生存を祝福しつつも真のサバイブには到底及んでいないと教えてくれた。コンクリートをナイフで切り分けるように。

「キミはまだ生き残れていないと考えて欲しい。これからは代官山で生き残れるようになってほしいと思っているから」

「ブログのためにキーボードが必要だった。となると代官山で生き残るためにナイフが必要だと考える。それもまた自然な考えなんだよ。そうやって2つのギアを使い分けていきなさい」

そして言う。

「代官山で生き残りなさい」と

教頭の話はほとんど理解できなかった。ただ、ナイフを振り回してサバイバルを試みると意外な発見がいくつもあった。自分のブログにナイフをかざしてみるとコードをHTMLとCSSに切り分けることが出来てしまった。

それからはナイフで木を彫る生活を始めた。木を彫るとなぜかブログ記事まで書き上がっているのだからナイフは便利だ。彫っている時は洒落が滑る悪寒を感じなくて済む。ナイフを研いでいると文章はステンレスのように冴え渡っていく。――きっと代官山では生き残れない。そう思ってしまった。秋の生きた感じすら去る。